カウンセリング

カウンセリングの印象が変わりました

経験と印象

「幼少期にカウンセリングを受けた経験があり、大人になって再度カウンセリングを受けてみたところ印象が変わりました」

このクライエントさんは、幼少期に子どもの心理療法である、箱庭療法を経験されていました。

箱庭療法とは、表現療法に位置づけられ、言葉が未発達で自分の気持ちをうまく表現できない子供の治療法として開発されたもので、箱の中や砂遊びの感覚でおもちゃを自由に配置して自分の世界を表現するものです。遊びを通しての自己表現が、子どもが抱える心理課題となり、その解決や治療に役立てていく心理療法になります。

こちらのクライエントさんが幼少期に受けたカウンセリングとは「物」を使って表現していたけど、大人になり受けたカウンセリングは「会話」が主体であること。カウンセリング期間にブランクがあったので余計に大きな違いを感じられたのでしょうね。

また、学生時代にスクールカウンセリングを受けられていた方は、カウンセリングに対しての抵抗がなくスムーズな導入ができることも特徴的かもしれません。

心理学に惹かれる

そして、こんな声も意外に多いです。

「前々から心理学に興味を持っていたけれど、カウンセリングを受けることで、こころの学問に興味が湧いた」

カウンセリングを実際に経験することで視野が広がったというご感想です。

心理学といっても学派の違いもあり、個人に向けた臨床だけではなく集団心理学や、行動心理学、生物心理学、認知心理学、それこそ消費者心理学など多くの専門分野があり多種多様です。

これまでのクライエントさんの中で、産業カウンセラーの資格を取得された方が数名、臨床心理士を目標に大学院を目指して大学に編入された方や、児童心理の職に就きたいと準備される方などがおられました。

カウンセリングを通して、そして経験することでそれぞれの道を歩まれる姿は、わたしにとりましても大きな励みと刺激になり非常に嬉しいことです。

苦労を知る実験心理学

わたし自身も経験することによって視野が広げられたことと言えば、大学で行った実験心理学でしょうか。心理学の実験とは実験的手法を使ってこころの理解を深める学問で、一体何をするんだろうと思われる方もいるかもしれませんが、歴史的にはミルグラムの実験やスタンフォードの監獄実験が有名です。

大学の実験では、電気ショックを与えるような激しいものではなく、知覚や記憶の実験などが主でした。

興味深く面白しろいのだけれど、膨大な準備と時間が掛かり非常に労力のかかる分野であると知りました。しかし、地味だけれど苦労した分の結果はとても魅力的でした。

懐かしさのあまり、当時のレポートをめくってみました。当時は単位を取るために必死でしたが、余裕ができた今はどんな視点で実験を問うのであろうと想像します。でも、統計学は苦手だからなぁ・・

様々な例をつらつらと書きましたが、何事も経験してみなくては、見えない・わからない世界があります。

食べず嫌い、やらず嫌い、選り好みはもったいないことかも知れませんね。

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