おすすめの本紹介

先輩方から学ぶ

お盆に入る前に定期的に受けているスーパービジョンを受けました。

文章やマニュアルから学ぶのとは違う、先生の振る舞いや言葉、接し方を間近で触れながら、あぁ、こういうことなんだなと今回も向き合い方を学びました。

ネットで調べたら立派な文献は膨大にあるし、技法も多く載っていますけど、やっぱり人から人へ伝えていく技術や姿勢のようなものは、先輩方の立ち振る舞いから学ばせてもらうのが1番だと思います。

先日、中井久夫先生がご逝去されました。

精神科医師で、風景構成法や統合失調症に大変ご尽力され数々の業績を残されました。書物でお伺いする限り、謙虚で温かなお人柄、患者さんに寄り添う臨床姿勢は非常に魅力的で、尊敬を集めた偉大さは誰もが知るところだと思います。

わたしの書棚には、中井先生の著作が多く並びます。先生の本は安心感があるんですよね。困ったときに迷ったときに、開きたい著者のひとりです。

中でも「こんなとき私はどうしてきたか」(医学院書2007)は何度読んでも色褪せない良書で、仲間にも贈るほど。この本は、わかりやすい言葉でとても重要なことが書かれています。解釈は難しいですけどね。いや、先生の言葉をお借りするならば解釈という「枠」は不要なのかもしれませんが。

手掛けた本や論文は、初学者や同業者に対する啓発の意図を持たれたものも多く、何度読み返しても理解があります。でも、力不足である私にはまだ読み切れない本もありますからこれからの課題です。

違うフィールドですが、面接を行う支援者として多くの臨床作法を学びました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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