つぶやき記事

自分をケアする

日本認知・行動療法学会から定期的に届く学会誌を楽しみにしています。

この学会誌は、多職種の本学会会員により執筆された認知行動療法に関する原著論文、資料論文、総説論文、実践報告が掲載されていて非常に読み応えがあります。

今月届いた学会誌もいくつかの研究テーマに沿い、認知療法研究と実践された研究論文が載っていましたが、その中で「認知行動的要因とマインドフルネスが認知的反応に及ぼす影響」についての興味深い論文がありました。

当ルームでも認知行動療法cognitive behavioral therapy(以下CBT)やマインドフルネスは積極的に導入している領域であります。

CBTは抑うつや否定的な自動思考である故の生きづらさ感じられているケースに導入しており、これは、思考の変化を目的とすることではなく、思考から距離を取って客観的に観察できるように、多面的な視点によって気分に良い影響が出ることを目的としています。

また、近年ではマインドフルネスという言葉もだいぶ普及してきているのではないでしょうか。

このブログ内でも紹介したことがありますが、マインドフルネスとは「意図的にその瞬間を判断せずに独特の方法で注意を払うこと」と定義されています。

CBTで否定的な自動思考を修正することに加えて、マインドフルネスのこの瞬間に判断を加えずに「今」に意識を向けることで、認知的反応性が低減すると示唆されています。

人は無意識に、良いか悪いかを判断しがちです。正解か不正解か、望ましいか望ましくないかなど常にジャッジしてしまうと認知の歪みが生じます。意識が支配され、過去や将来についても否定的な状態が表出しやすくなります。

そこで、マインドフルネスを意識し、出来るだけ状況を判断せずに今この瞬間を感じられるように自分なりの取り組みをされると良いですね。

このようにCBTやマインドフルネスが有効であることは明らかですが、自分で自分をケアする時間も大切であると感じます。

ホッとする時間、心地良い時間、こころがしなやかになれる時間。

感じ方は人それぞれですが、深呼吸をしたり、コーヒー・紅茶を飲むひとときであったり、空を見上げたり、湯船にゆっくり浸かったり。自分が喜ぶ時間をたくさん見つけていきたいですね。

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