夏休みに、若い娘夫婦の住む北海道へ足を伸ばし、ふたりの案内で十勝帯広を案内してもらいました。
ナイタイ高原をはじめ、白樺並木や幸福駅などを観光し、中でも印象に残った場所は「六花の森」
こちらは六花亭製菓による施設で、100,000平方メートルの広大な大地の中に、工場や美術館、資料館、レストランなどがあり、見渡す限りの緑深きガーデンが非日常空間を彩っています。
そして、六花亭の包装紙といえばお花柄。
その花柄包装紙の草花は「山岳画家・坂本直行氏」が描かれた絵だと初めて知りました。
園内には「花柄包装紙館」があり、六花亭の代名詞である包装紙の原画レプリカの展示があります。坂本直行氏が手掛けた包装紙が誕生するまでのレイアウトアレンジもディスプレイされていて完成に至るまでの工程に触れることができ感無量でした。
広い敷地を先に進むと「サイロ歴史館」という資料館があり、そこで「サイロ」という児童詩誌に出会いました。
この「サイロ」とは1960(昭和35)年から60年余にわたって毎月発行を続けている児童詩誌で、十勝で生きる子どもたちの詩心を育みたいと現在、2024年8月で776号を数えるそうです。
このサイロの表紙絵は六花亭の包装紙を手掛けた坂本直行氏が務められたそうですが、坂本氏が他界後は真野正美氏が表紙絵を引き継がれているそうです。(トップの写真)驚くのは両者とも無償で表紙を描き続けられているとのことで、これは大変凄い心意気だなと思います。
見ての通り、この表紙は古き良き昭和の時代の日常風景を切り取られていて、色使い、躍動感、どこか懐かしく微笑ましい作品に心が奪われてしまいます。
サイロ誌を開くと、素朴な子どもたちの誌がぎっしり。忘れかけていた童心に触れほっこりし、純真な表現力はこれまた羨ましくもあり。
バックナンバーは小田豊四郎記念基金のホームページよりご覧いただけます。
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