「ペットロス」という言葉は30年ほど前に欧米から入ってきて、今は多くの方が聞いたことがあるでしょう。でも、ペットロスとはどんな症状でどれほど辛いのか、ペットを亡くした人以外はわかりづらいかもしれません。
近年、ペットと飼い主の距離感は変わってきており、室内飼いが増えたことで、食事も散歩も寝床も旅行も一緒であるため「家族」だと思うのは当然でしょう。
一方で、家族と同様であるペットを失っても、社会的態勢が整っているのではなく、葬儀や忌引休暇などは適応されません。公然と喪に服すことができない状況にあります。飼い主の心理的ケアに対するグリーフケアは十分ではないということになりますね。
「こんなに悲しむ自分は異常ではないか」、「この先到底癒える気がしない」など立ち直りに気持ちが追い付かない方もおられるでしょう。
このペットを思い悲しむ喪失感をペットロスと言います。
犬の平均寿命は14.0歳、猫は14.2歳「2017年アニコム家庭動物白書より」
これだけ長い時間を家族同様、同じ生活スタイルで過ごすわけですから精神的負荷は大きいのも当然のことでしょう。
では、どのようにしてペットロスと向き合うのか。
PEPPYペットロスに関するアンケート(2022)で、ペットロスを経験したと回答した人は69%であり、この数値の高さは誰にでも起こる自然なことであることがわります。
その中で「突然悲しくなり涙が止まらなくなった」「空虚感、虚脱感、無気力、不眠」など心身に影響が出たと回答した人は33%にものぼるそうです。
ペットロスを癒すのは「時間」が必要であること、「悲しみを打ち明けられる人がいる」ことも重要です。
かくいう私も、先日愛犬を見送りました。15歳8か月と16日、約16年もの間、自分の子どものように可愛がり愛情を注ぎ、家族同然に過ごした歳月はかけがえのない宝物です。私はこの悲しみから目を逸らさず、正しく悲しめるようにたくさん涙しています。家族みんなを明るく照らし、最後まで頑張り抜いた彼女の犬生に、抱えきれないほどの感謝を捧げたいから。
最後にペットの死から4つの段階を踏んで徐々に回復していくとされます。(日本医師会より)
第1ステップ ショックのあまり事実を認められない → ペットの死を現実のものとして受け入れる
第2ステップ 絶望感と悲しみの日々→ 自分の気持ちを素直に表現する
第3ステップ 少しずつ回復していく→ ペットがいない環境に慣れていく
第4ステップ もとの生活へと戻る → 失ったペットのことを思い出として整理する
無気力、不眠、食欲低下などの症状が長く続くようであれば、ご相談くださいね。
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