カウンセリング

心を耕す

カウンセリングや事例検討会などでは「見立て」というものを行います。

見立てとは、現時点でクライエントのことをどう理解したかを整理し言葉にすることです。

見立てのないところで、カウンセリングを進めても何をどうしていのかわからないから、まずはしっかりと見立てをするというものです。

具体例としては、今後の支援方法及び目標設定の仮説や、カウンセリングでサポートできること、できないことなどを提示します。

しかし、実際には初回(インテーク面接)での見立ては簡単ではなく、そう見立てたけれど2回3回とお会いしている間に「こんな一面もあったのか」「こんな考えを持っているんだ」と、最初はそう思わなかったけど「どうもそうではないらしい」などと感じることが頻繁に起こるのも事実です。

つまり「わかる、理解をする」ということは本来時間が掛かる作業なのですよね。

スーパービジョン(SV)では、バイザーである先生に「あなたの見立ては?」と問われることがあります。経験の浅い頃は主観的になりやすく苦労しましたし度々指摘を受けることもありました。見立てと方針は、経験の積み重ねと正しい努力と少しのセンスが必要であると感じます。

逆にクライエントさんから見立てや疑問を問われることがあります。

出来るだけ理解した範囲でお応えしますし、疑問に対しては大切な心の動きですのであまり防衛的にならずにお答えします。しかし答えることだけにとらわれず、面接の話題として広げられるような工夫も必要ですね。

心理士として、知識や情報を取り入れることも必要ですが、心を耕す作業も怠ってはならないと常々思います。

暦の上では昨日大寒に入りました。来週は強い寒波が訪れるようですね。北海道に住む娘は今年で5年目の冬を迎えます。一夜で積もる雪積量に未だ驚くそうです。みなさまもどうぞ暖かくしてお過ごしください。

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