リエゾンとは
リエゾンーこどものこころ診療所ー 7巻を読みました。
リエゾンというと真っ先に思い浮かぶのは、精神科リエゾンチーム、リエゾン精神看護でしょうか。
リエゾン”とはフランス語で「連携・橋渡し・つなぐ」を意味する言葉で、医療現場では、精神医療と身体医療をつなぎ、医師や看護師、薬剤師や心理師と「連携」をしながら支援を行っていくチーム医療をさします。
リエゾン=連携ということですね。
このリエゾンというタイトルの漫画本を、昨年試験後の息抜きで購入したのが出会いでした。久しぶりの漫画本で1-6巻まで引き込まれるように一気に読みました。
この本を一言で紹介すると「一人の発達障害を持つ主人公の研修医が、子どもの心の痛みに全力で向き合う人生をかけた医療漫画」です。
本を開くと、テーマが短編で構成されていています。
発達障害であるASD(自閉スペクトラム症)、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)などのテーマがあります。
この本では発達障害を「凸凹」と言われていますね。とても共感します。
人より苦手なところもあるけれど、人より突き抜けている得意分野だってたくさんありますからね。
また、うつ病、虐待(ネグレクト)、愛着障害、摂食障害、不登校、性自認などのケースが描かれ、症状や傾向、その対応を知ることができるという点でも良書だと思います。
偏見を助長するような描写ではなく、その子、その人の特性や症状に目を向けて最善の方法を連携して見出すストーリーです。
7巻のテーマはヤングケアラー
大人が担うべき家事や家族の世話を日常的に行なう18歳未満の子どもたちをヤングケアラーと呼びます。
- 障害や病気のある親の代わりに買い物、料理、掃除をしている
- 家計を支えるために働き、障害のある親を助けている
- 障害や病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている
自分の時間を介護や家事に使っているので、遊びや、塾・勉強などの時間にあてることができないのです。
家族を想う純粋な気持ちは良いことですし、家族の世話をすることは悪いことではありません。
でも、子どもが犠牲となり、将来を閉ざすようなことはあってはならないです。
そんな子どもたちに周囲が気づいて、どう支援ができるか、そして使える制度はあるのか、何より、相談できる環境を整えて子どものケアにも目を向けていきたいですね。
と、7巻は障害をもつ母親を支えるひとりの少女のお話でした。
最近ね、涙腺が弱いのです。。。
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