※以下、ご本人の許可を頂き個人を特定できないよう配慮した上で掲載します。
初めてご来室いただいたのは2019年の初夏。
当初は、抱えている問題の厳しさもあり、カウンセリングでは長い沈黙が続くことが多く、言葉にならない時間が流れました。1年ほどは心の抵抗が様々な反応として起こり、心を開いては閉ざすことを繰り返しました。
そんな対人恐怖症を抱えていた彼女が、現在は対人交流のある仕事に就き3年が経とうとしています。責任感が生まれ、随分と自発的な発言も増えて、プライベートではいくつかの趣味を楽しまれるまでになりました。
先日、面接回数の節目として、当時の主訴やご自身の内面の変化を共に確認する時間を設けました。
すると、3つの変化を感じたと話してくれました。
・手に取るように自信が持てるようになった
・自分で自分を傷つける言葉で頭がいっぱいにならなくなった
・相手を思う気持ちが持てるようになった
私はこの言葉にただただ感動しました。
4年前に「自分を変えたい」とカウンセリングの門を叩いたけれど思うように前進できずに「本当に自分は変われるのか」と頻繁に質問があったあの頃、共にじれったく思う時期を過ごしました。でも本当に少しずつだけど、二人三脚で進んでいる感覚が確実に私の中にはあり、2年半あたりから彼女の心の動きの変化をしっかりと感じられました。
このような自己成長はどうして起こったのか。今回のケースには以下の要素を感じています。
・目標のハードルを下げられたこと
・自分の良さを受け入れられるようになったこと
・小さな成功体験を重ねて自信に繋げられたこと
・人との繋がりや関わりを回避しなかったこと
そして何よりも彼女自身の前向きな姿勢です。まさに七転び八起き。うまくいかなくても、失敗しても、気持ちが負けそうになっても、怖いけど行動をしてみるという挑戦をし続けたこと、諦めない精神を近くで見させていただきました。
今後も残された課題はありますが、夢に向かって一歩を踏み出していきましょう。
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