ココロの Bansousya マスク着用について

つぶやき記事

小さなマフラー

ここ数年で心療内科や精神科、またカウンセリングにおいて随分と利用者の敷居が低くなったと実感しています。

カウンセリングは様々なニーズによって利用の仕方が異なり、その利用方法は百人百通りです。

自律神経の乱れを感じカウンセリングを始める方もいれば、うつ病のような症状を訴えて来室される方、職場や学校のストレス、家族の問題や人間関係の悩みを抱えて利用される方もいます。

また、セルフケアや自己啓発のため、メンタルヘルスの予防やアフターケアとして利用される方もいらっしゃいますし、近年は、医療機関からのご紹介も随分と増えてまいりました。

わたしの仕事は心理士ですから、クライエントさんとお会いして、お話をお聴きしてお気持ちに寄り添い理解整理をし、糸口をみつけ最善のサポートを考える、言わずともサポートをする側の立場であります。

しかし時折、サポートを受ける経験をさせていただくことがあるのです。

1年ほど通われている方が、私が愛犬を見送ったというアメブロの記事を読まれていました。

セッション後にお見送りのために外に出ると、私の腕を握り、まっすぐな視線を向け何度もうなずかれました。

そこには何ひとつ言葉は発生していませんでしたが、手から伝わる思い、視線から感じとれる思いをわたしはありがたく頂戴しました。

その出来事から少し時間が経った次のセッションでのこと。

愛犬たちにと、ふたつのマフラーをくださったのです。

同じ愛犬家として、いえ、人として私の気持ちに心を寄せてくださったこと、虹の橋にのぼった愛犬を思ってくださったお気持ちがとても嬉しかった。

カウンセリングでは、言葉の表現方法が有効な時、意図的に支持的に使用する場合、反対にノンバーバルも含め、あえて言葉を使わない場面などがあります。これには多くの経験と感性が必要ですが、それを絶妙なタイミングで使われたのはお人柄ですね。

このような温かな体験をすると、屋号である「ココロのBansousya」という名に恥じない心理士であろうと思うのです。

伴走者とは辞書で調べると「ランナーの横で一緒に走る人のこと」。

前でもなく後ろでもなく、歩きやすい歩幅で、つまずいても自らの力で立ち上がれるように、共に伴走する心理士であるよう、初心を忘れず日々研鑽していこうと思います。

この小さなマフラーは愛犬だけでなく、わたしの心もふわっと温めてくれました。

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