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ドリームマップ

かつて職業訓練の講師をしていた頃の話です。

当時、基金訓練から求職者支援訓練に制度が変更したころ、わたしはキャリア形成の担当を受け持つことになりました。現在はハロートレーニングとも呼ばれていますね。

この制度を簡単に説明すると、離職者・求職者がハローワーク経由で申し込みをし、職業に必要なスキルを取得し能力を開発して再就職の手助けをする為の国の支援です。

この授業では、ただ闇雲に職を探すのではなく、自己分析からはじまり、自己理解、これまでキャリアの振り返りや棚卸し、職種の適材適所、そして今後の目標を明確にし、職業を定めていくという一連の流れで構成していました。

時に作業検査法を使用して、分かりやすく且つ楽しい授業を心掛けていたんですが、自己の振り返りとは、人にとっては時に辛く苦しい作業になるものだということ、蓋をしたくなる過去に触りたくない、知られたくないという非常にデリケートな行為であることの理解が大前提でした。

ですから、一部の受講生さんからはこの授業が苦手だとブーイングを受けていました(苦笑)

そんな中で、少し未来に向けた取り組みとして導入したのが、ドリームマップ。別名宝地図とも呼ばれています。

ドリームマップとは、近い将来こうでありたいという目標を自由にイメージしながら、そのイメージを描いたり、雑誌を切り抜いて貼ったりスクラップしていくもので、潜在意識にアクセスし、目標設定を明確にするツールのひとつでもあります。

ところで、このドリームマップを授業で行うと受講生の反応は大きく二手に分かれます。

わくわくされる方、戸惑う方。戸惑う方の大半は、「目標や夢が何ひとつない!」と言い切ります。

しかし、時間の経過とともに、はたまた周りに誘発されてか、1つ、2つ、3つと書き始め、最終的には全員が自分の目標を9つ書いて完成させます。

因みに、一番多かった夢は宝くじの当選!そう、夢は自由なのです~

そして面白いのは「目標を人様に知られるのは恥ずかしい!」と最初は口を揃えてぶつぶつと作業しているのですが、ドリームマップが完成する頃には皆さん、誰かに説明したくてウズウズして隣同士でプレゼンを始めるのです。

わたしは12クラスほどを担当したのですが、どのクラスも時間に余裕があれば発表の場を設けたり、または壁に一斉に貼りだして意見交換していただき、振り返ると非常に濃い時間になったように感じます。

因みに、当時の授業内で作った私のドリームマップはこちら。

現在4つの夢が叶っています。

左下枠の「ダイエットが成功している」という夢は残念ながら未だ進行形です…

夢となると構えてしまいますけど、やりたいこと、してみたいことを楽しく描いてみるのもいいかもしれませんね。

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