カウンセリング

カウンセリングの終結とお客様の声

カウンセリングにはやがて終わりがあり、その終わりを「終結」と呼ばれます。

この終結は、学派により違いはあるものの、非常にデリケートであるということに変わりはありません。

終結とは基本的には、双方でこれまでの経緯を整理し確認をし、今後の課題を慎重に検討して、終結までの期間は1-3か月が望ましいと言われます。

では、何をもって終わりを意識し、終結となるのか。

まず、カウンセリングを受けようと思っていた時点での主訴がどれだけ緩和し開放されているか。そして、認知的視野をどれだけ広げられ、捉え方に変化が生じているか。

抱えていた悩みや問題を、解決までいかなくとも少し楽に抱えられるようになり、悩みの軽減や気持ちの整理がすすんでいたら自分で立ち上がることができるようになります。ここまで来たらお互い終わりを意識していくでしょう。

そして、終結までの時間は、不安や分離の痛みをイメージしやすくするためでもあります。特に長く通われていた方や来室回数が多い方は離れる寂しさが生じますからね。加えて、この先一人でやっていく心細さや不安を抱えやすくなります。でもこの痛みを乗り越えることが、またひとつ意味のあることだと思います。

最後に大切なのは、今後の課題です。現時点でどのような課題が残っていて、どんな対処ができるようになっているか、未来の自分が困らないように話し合っていきます。

このように、終わりを考えるということは、ある程度の見通しも含めて今後を検討し、再発防止のための留意点を確認していくわけですね。

また、カウンセリングの終結とは、すべてを終わりにするということではなく「一旦終了」「第一章の終わり」一区切りとして「卒業」と表現される方もいて、様々な捉え方があっていいと思います。

最後のカウンセリングの日、ドアを閉めるクライエントの少々逞しく見える背中に、心の中で精一杯のエールを送ることしかできないセラピストもこれまたさみしさを覚えるのは正直なところ。でも、そのさみしさを抱えていく覚悟がなければ心理士は務まりませんから、クライエントを信じて送り出すだけです。

先日、お客様の声を頂戴しました。 共に過ごした時間が思い出されます。

これまでいただいた声も読み返していましたら、カウンセリングを受けた感想はもちろんのこと、決意表明であったり、今後への期待であったり、変化した自分への喜びの声であったりそれぞれの思いが文章に乗せられていますね。

頂戴した「お客様の声」は本当に貴重な感想です。カウンセリングを検討されている方のご参考になれば幸いです。

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