カウンセリング

カウンセリングにおける好転反応

カウンセリングを受けると、だんだんと気持ちの整理が進み心が軽くなる一方で、自分の本音や過去に向き合うことにより、一時的に心のバランスを崩すことがあります。

「せっかくカウンセリングを受けたのに不安定になった」「数日、気分がすぐれなかった」

確かに、期待をして受けたカウンセリング後にそんなことになれば不安になりますよね。しかしこのような反応は正常な反応なのです。

好転反応という言葉は、整体やマッサージ、針灸で耳にしたことがあるでしょうか。

施術後に血流が良くなった体に、だるさや眠気、翌日に痛みの反応を感じることがあります。これらは悪いものではなく、良い方向に変えた、または変えようとしていることで起こる反応です。心を扱うカウンセリングでも、同じようなことが起こるのですね。

これは、すべての方に必ず起こる反応ではないのですが、これまで抑圧していた本音を話したとき、蓋をしていた過去に触れたとき、深く痛い部分を再体験したときなど起こる場合があります。

自分と向き合うということ、辛い過去を思い返すという行為は、自分が思っている以上に様々な感情で溢れます。

カウンセリング中はひとりではないから話せたことも、カウンセリング後ひとりになったときに多くの感情に触れることでしょう。戸惑ったり、困惑したり、悲しみや怒りが蘇ったり、ひょっとしたら少し話すぎてしまったと後悔をすることもあるかもしれません。

カウンセリング後、不安定になることもあるけれど、次第に軽快し、症状が軽減緩和していく。これらがカウンセリングにおける正常な反応であることを、セラピストは事前に説明をし、カウンセリングの当日を含めた数日間はゆっくり過ごされるよう留意点をアドバイスさせていただきます。

先日、クライエントさんから「カウンセリングを受けて気持ちが上がらなかった」という報告がありました。でも2日3日経つにつれ気持ちが安定し前向きなられたそうです。事前に好転反応について説明を受けていたので、自然な反応であると構えられたのは大きかったと伺いました。

カウンセリング以外で過ごされた時間の心の動きをまたお会いした時に聴かせていただき、次につなげていく。地道な作業ではありますけど、ありのままを言葉にしていただくとうのは、カウンセリング過程において大切なことです。

カウンセリングにおける心の反応は、糸口を掴むための一歩だと前向きに捉えていただければと思います。

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